頼れるサウスポーが、最高のタイミングで態勢を整えた。腰痛のため出遅れていた
塩見貴洋は、5月23日のイースタン・リーグ、
ヤクルト戦(戸田)で9回を投げ6安打完封勝利。16日の同
ロッテ戦(Koboパーク宮城)での7回2安打無失点に続く好投で、6連戦が続く交流戦を前に、一軍首脳陣にあらためてその存在をアピールした。
2月の久米島キャンプ。腰痛のためペースを落とし、別メニューで回復を待った。しかし、回復しないことから検査を受けると「椎間板ヘルニア」と診断された。「ぎっくり腰だと思っていたらヘルニアだったんですよ。ブロック注射を受けたら、そこからは良くなっていきました」。開幕から2カ月遅れたが、問題は解消された。
交流戦の救世主だ。チームは日程と雨に恵まれ、交流戦突入まで6連戦はゴールデンウイークの一度だけ。しかし、交流戦は3週連続で6連戦が予定されている。岸、美馬、則本、辛島の4人は万全だが、釜田は再調整のため5月20日に登録抹消。森、古川らが先発候補だが、実績十分の塩見が加われば、先発陣はさらに充実する。
昨季の交流戦は2勝1敗、防御率5.00。敗れた
広島戦は6回6失点と崩れたが、残り2戦はいずれもクオリティースタートを達成しており、嫌なイメージはない。「(慣れない)打席に立ったりということはあるけど、それも醍醐味」と笑った左腕。リーグ優勝を争う上でも大きな分岐点となる戦いで、2017年のスタートを切る。