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DeNA 桑原将志・チームに勢いをもたらす

 


 交流戦では桑原将志の復調に期待したい。開幕からなかなか調子の上がらなかったリードオフマンの活躍が交流戦だけでなく、チームの浮沈も左右する。

 昨季の交流戦はまだ、「一番・中堅」の定位置を獲得する前で、途中出場も多かった。だが、その後にレギュラーに抜てきされるとパンチ力のある一番としてシーズンを戦い切った。

 今季も不動の「一番・中堅」として開幕から名を連ねたが、打撃不振に苦しんだ。直球に強いデータは各球団も織り込み済み。変化球を多く織り交ぜた攻めに打撃を崩した。4月中旬以降は打率2割5分を超えることはなく、「自分自身情けない。役割を果たしていない」と自らを責めた。

 だが、ラミレス監督は「大丈夫、大丈夫」と声を掛け桑原を使い続けた。「私は一度レギュラーと決めたら我慢強く使う。彼らが昨年チームをAクラスに導いてくれたと思っているから」と言う。

 熱い指揮官の気持ちに桑原が応えたのは5月20日の巨人戦[横浜]だった。4対4の6回に決勝の2点適時打。「周りの方が励ましてくれて、自分のプレーができる環境を作ってくれた。監督もうれしいと思ってくれていると思う。もっとチームに貢献して(恩を)返していけるように頑張る」と決意を新たにした。

 桑原の後ろには梶谷、ロペス、筒香、宮崎と強打者が控えるだけに、一番打者の出塁が増えれば、一気に得点力は増す。チームに勢いをもたらすことができるか。
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