交流戦の軸になるのは
秋山拓巳だ。「今年は一番いい形で投げられている」。本人が手応えを語っているように、パ・リーグ相手に遅咲きの成長ぶりを見せつけるつもりだ。
秋山自身、これまでの交流戦に好印象は持っていない。昨シーズンも2試合に登板したものの、計3回1/3を投げて7安打4失点、防御率10.80と結果を残すことはできなかった。
その点、二軍投手コーチ時代から秋山を見てきた香田投手コーチは「上半身はまったく別人のようだ。二軍時代からすると、上からたたいて角度のついたボールを投げられるようになった」と説明する。
交流戦までの秋山は、8試合に登板して3勝3敗ながら、防御率2.29で抜群の安定感を示してきた。特に香田コーチが言うように打者の手元でストレートが威力を失わない。
さらにここまでわずか6四球とコントロールの良さが目立っており、完全にベンチの信頼感を得た。秋山も「毎年大事なところで打たれたが、今年は直球で勝負できる」とすっかり自信をつけた。
チームにとっても交流戦は鬼門といえる。昨季も7勝11敗で大きく負け越し。ここまでチームと対戦してもゲームを作ってきた秋山を交流戦ではできるだけ早く打線が援護したい。
敵地の
ロッテ戦から始まるパ・リーグとの戦いに秋山は「今までのように向上心を持ち続けたい」と自らのピッチングで上位に位置するチームを奮い立たせる。