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オリックス 金子千尋・熱気あるマウンドに戻るべく

 


 3年ぶりの大舞台へ、着々と勝利を重ねている。昨季は24試合に登板して7勝9敗と自身初のシーズン負け越し。その悔しさを胸に、今季は「開幕から100%でいきたい」と、16勝5敗で沢村賞などのタイトルを総なめにした2014年を超える成績を残すことを金子千尋は誓った。開幕から約2カ月が経ち、勝利数は早くも昨季に迫る6勝(6月1日現在)。超えることを目標に掲げた14年以来の、球宴出場が見えてきた。

 2年連続の開幕投手を務めた今季は、開幕戦こそ白星を逃したものの、その後に5連勝。投げたら勝つ、圧倒的エースの力を見せつけた。しかし5月に入ると、チームも金子も調子を落とし低迷。5月23日の楽天戦[京セラドーム]では、いずれも自己ワーストとなる1試合3被弾、11被安打、8失点で5回途中に降板し「苦しいときに勝たないといけなかった。悔しいというより情けない」と肩を落とした。しかし、その次の登板となった30日のヤクルト戦[京セラドーム]では7回1失点と完全復活。「前回が前回なだけに、何としても抑えたかった」と修正能力の高さを見せつけた。

 球宴には09年に監督推薦で初出場。第2戦では3回を無失点に抑え、ベストピッチャー賞を獲得した。そして前回出場した14年には直球勝負ならぬ、全球変化球勝負を宣言。多彩な変化球を扱うエースらしさ全開で、球宴を盛り上げた。再びあの熱気あるマウンドに戻るべく、さらに白星を積み重ねていく。
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