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ロッテ 内竜也・チームを支える剛速球

 


 ストレートは150キロを超え、縦の鋭いスライダーを交えて打者を牛耳るのが内竜也だ。

 これまでの自身の最速は、4年前に甲子園でマークした154キロ。内自身は「球速のこだわりはないし、調子のバロメーターになることもない」と関心を示すことはないが、その右腕から放たれる速球には英二投手コーチも、「スピードガン以上に体感速度が速いはず」と証言する。

 182センチの長身から、テークバックはさほど大きくなく、腕の振りが見えにくいフォーム。だから、「足を上げてから小さくドーンとくるので差し込まれる。まさに剛速球」(英二コーチ)というボールを生み出している。

 プロ14年目の今季は、主に「8回の男」としてスタート。開幕から11試合連続無失点を記録するなど安定感が光った。益田が不調により守護神の座から外れると、クローザーを任された。今年で32歳を迎える。中心選手としての自覚にもあふれている。8連敗中には自発的に投手ミーティングを開き、救援陣に「1球1球、悔いの残らないように投げよう」と語りかけた。その姿には「何かを変えようとしている姿勢が見えた」と英二コーチも感謝した。

 これまで毎年のように離脱し、13年間で8度の手術を行う壮絶な野球人生を歩んできた。昨年登板した34試合が自身最多。30試合を超えたのも、この年と2009年の2度しかない。今季こそフル回転、という強い誓いを胸に、剛速球を投げ続けていく。
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