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巨人 S.マシソン・苦境に立つチームを救う

 


 来日6年目の今季も、チームにとって不可欠な存在だ。S.マシソンは抜群の安定感で巨人のブルペンの柱となっている。紳士的で、誠実な性格でもチームの信頼を得ている右腕の持ち味といえば、191センチの長身から投げ下ろされる剛速球だ。

 アメリカでは101マイル(約163キロ)を出したことがあるという助っ人は、今季も最速158キロを計測するなど衰え知らずだが、右腕の信条は「直球で最も大事なのは制球力」。6月2日のオリックス戦[東京ドーム]で3点リードの9回二死から3失点で同点を許した際も、最速158キロをマークしていた。「球速が出ても、甘い球になれば抑えることはできない。直球はスピードではない」。力任せなだけでは剛速球は威力を発揮しないと考える。

 昨季はリーグ最多の70試合登板を果たし、8勝41ホールド。3年ぶりに最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得。5年連続60試合以上登板がかかる今季も8日現在で23試合に登板し、1勝0敗、14ホールド、防御率1.73とフル回転している。

 チームが連敗地獄に陥った6月2日には、打線強化を図るための外国人枠の都合で開幕からクローザーを務めていたカミネロ(抹消時点で13セーブ)が出場選手登録を抹消。今季は救援陣が不安定な中、クローザーも、セットアッパーもとマシソンにかかる重圧と期待はさらに大きくなっている。「どこで起用されようと、アウトを取るという意識に変わりはない」。苦境に立つチームを救う。
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