サブちゃんの愛称で親しまれる
福山博之が、今年も登板数を伸ばしている。6月14日まで25試合に登板し、2勝0敗11ホールド。いまだ自責点はなく、防御率0.00を継続中だ。ここ3年は、3年連続65試合以上に登板。昨季の69試合は球団記録で、過去3年の防御率も1.87、2.76、2.71と、抜群の安定感を誇っている。
絶対不可欠な中継ぎ陣の柱だ。勝ちパターンの1番手として6回の登板が多かったが、同点やビハインドのケースで、試合終盤にマウンドに上がることも珍しくない。「チームが好調なので、それに乗せてもらっています」と謙虚に話すが、自責ゼロを続ける右腕のフル回転が、チームが首位を快走する要因の一つだ。
独特の感性で、厳しい連投を乗り越えている。疲労回復のために意識していることを聞くと「よく食べて、よく寝ること」と笑う。登板後の体のケアについても「アイシング? あまりしないです。アイシングして、ケガしたらショックじゃないですか。連投が続いたらすることもありますけど」。そして「ケガしたらしたで、しょうがない」と腹をくくり、どんな場面でも淡々とマウンドに上がり、死力を尽くす。
開幕から7回を担っていたルーキー森原が6月10日に登録抹消。今後は
ハーマン、松井裕につなぐ役割も期待される。「チームが落ちてきたときに、抑えられるようにしたい」。タフにシーズンを投げ抜く右腕が、優勝を目指すチームを最後まで支えていく。