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オリックス 黒木優太・負けん気あふれるドラ2右腕

 


 マウンドでの落ち着いた表情、走者を背負っても常に堂々としている姿は、とてもルーキーには見えない。開幕以来、守護神の平野につなぐ8回を託されている。これまで幾多のピンチを脱し、チームに勝利の笑顔をもたらしてきた。黒木優太の数々の力投がなければ、オリックスの4月の開幕ダッシュも、交流戦での再浮上もあり得なかっただろう。

 そんな、プロ1年目ながら大車輪の活躍を見せる黒木のスタミナは、大学時代に培われた。立正大では1年の秋から、主戦投手としてリーグ戦で登板。2年時には先発と抑えの両方を経験し、3、4年でもフル回転。高校卒業時には叶わなかったプロ入りをつかみ取った。ルーキーにとっては疲労の最初のピークとも言われる梅雨を迎えたが「大学では例えば土曜と月曜に投げて、1日休んでからまた平日に投げ込みというのが多かった。ほとんど毎日投げていましたね。今は投げない日も。そういう意味では今のほうがマシですよ」と涼しく言ってのけた。日々の睡眠と入浴などでリフレッシュする時間を積極的につくれていることが、良いパフォーマンスにつながっているという。

 6月14日現在で登板数はチームトップの28。防御率もチーム唯一の1点台を誇る。ベンチの信頼も厚く、連投や回またぎも難なくこなす、まさに「ミスタータフ」だ。「疲れのピークは過ぎました」と、ここからさらにギアを上げることを誓う。持ち前の負けん気で、ますます楽しませてくれそうだ。
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