心躍る季節がやってくる。
オリックスの夏男に名乗りを挙げたのは、プロ15年目を迎えた
中島宏之だ。「『あっつー』とか口では言ってしまうけどね、夏は好きですよ」とこれからやってくる暑さを心待ちにした。昨季も夏場に調子を上げ、シーズン終了までずっと好調をキープ。開幕から着実に出場試合を伸ばし安定した数字を残している今季も、どんな活躍を見せてくれるか楽しみだ。
夏場にはとことん強さを発揮する。一般的には疲れが溜まりやすい時期と言わるが、中島はむしろ逆だ。7月生まれということもあり「春先は良くて梅雨に1度落ちて、8月、9月にまた上がってくる感じ。毎年そうです」と暑さを味方につけ、力に変えていることを明かした。
5月に不振で二軍落ちを経験した昨季も、夏の訪れとともに調子を取り戻し、8月の打率は.330、9月にも打率.310、5本塁打と高い数字を残した。夏に強い理由のひとつが食欲だ。「夏になっても食欲が落ちないし、水分も多く取るようにしています」。変わらない食欲があることで、暑い時期にも高いパフォーマンスを発揮し続けることができている。
西武時代にプレーした西武ドーム(現メットライフ)は、屋内と屋外の要素を両方併せ持った特殊な球場で、夏場はとにかく蒸し暑くなる。そのため相手の投手がバテやすくなり「本拠地でやっている人間として、そういうピッチャーを打たないといけない」という気持ちも強さにつながっている。この夏はナカジから目が離せない。