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問われる“FA戦士” 巨人・大竹寛の真価

 

大竹寛は7月30日のDeNA戦でも、先発し5回1失点ながら勝ち星を得ることができなかった


 求められている貢献度は高いだけに、奮起しなければならない。8月3日時点でBクラスに沈むチームで、大竹寛のFA戦士としての真価が問われている。

 2014年に広島からFAで加入。球団と当時の原辰徳監督が誠意を込め、広島時代から着けていた背番号17を贈られ、「槙原寛己さんなど非常に偉大な先輩が着けてきた番号。先輩たちの活躍に恥じないように頑張ります」と喜びを口にした。エース番号の18と1つ違いの準エース番号は、巨人では数々の名投手が背負ってきた意味のある番号だ。

 元祖は1935年の沢村栄治(永久欠番でもある14のイメージが強いが、1年だけ背負っている)に始まる。その後、ビクトル・スタルヒン(須田博)、“ミスター・パーフェクト”こと槙原寛己、高橋尚成ら先発としてチームを引っ張ってきたレジェンドたちが受け継いできた。沢村賞として名前が残る沢村、“300勝投手”のスタルヒン、通算159勝を挙げた槙原らと比較すれば、巨人移籍後は14年の9勝が最高という大竹寛の成績では少々どころか、かなり物足りないと言わざるを得ない。

 今季は8月3日現在で菅野智之田口麗斗マイコラスの3本柱に次ぐ11試合の先発、63回2/3を投げているが、4勝4敗、防御率4.95。5月10日に4勝目を挙げて以来勝利から遠ざかっており、「後ろの投手に迷惑をかけた」、「申し訳ない」と反省を語る試合が続いている。暴行トラブルが発覚した山口俊の自粛などで登板機会は増えることが濃厚。伝統を継ぐものとして、このままでは終われない。

写真=BBM
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