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偉大な右腕の系譜を継ぐDeNA・久保康友

 

ベテランの投球術が冴えわたる久保


 いつもは冷静な久保康友が、珍しく感情表現していた。

「あの久保さんが……」

 同僚が口をそろえたのは、7月23日の巨人戦(横浜)だ。この試合に先発し、6回2失点。勝ち負けはつかなかったが、今季初対戦の強力打線を相手に好投した。「最低限の仕事はできたと思います」。緩急を自在に操り、球界屈指と言われるクイックモーションも健在。

 残した言葉がシンプルでも、喜びようは半端ではなかった。6対6で迎えた9回2死一塁、筒香嘉智がサヨナラ2ラン。水が入ったバケツを抱え、ヒーローの所へ向かった。

 8月に37歳になるベテランは、G.後藤武敏とともにチーム最年長。阪神からFAでDeNAに移籍し、早くも4シーズン目を迎えている。

「背番号を意識してプレーしたことはないですね。(2013年に在籍した)モーガンが着けてた、ということぐらいかな……」

 先発の軸を必要としていたチーム事情から、背番号27を用意された。カミソリシュートを武器に、球団では唯一の200勝投手である平松政次氏(201勝)が背負った偉大な番号。同じ右投手として、加入1年目の14年に12勝で勝ち頭になった。翌年から8勝、5勝と数字を落とし、石田健大今永昇太ら若手も台頭してきた。

 今年は4月30日の広島戦(横浜)で初昇格し、5回3失点は初勝利。4度の登録抹消を経験しながら、6試合で4勝は立派だ。ラミレス監督も投球術に一目置く存在。その働きぶりは渋く、味わい深い。

写真=高塩隆

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