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阪神・高山俊 安打製造機の系譜を汚さないために 

 

将来、猛虎打線の核にならなければいけない高山。2年目のジンクスで低迷しているが、ここは自分でカベを乗り越えていくしかない


 2年目のジンクスにもがいている。ルーキーイヤーに結果を残した高山俊が、1年前とは違った厳しい攻めにあっている。

 そもそも高山の背番号「9」は安打製造機の系譜といえる。先代ナンバー9のマートンは、来日1年目から最多214安打を記録した優良助っ人だった。

 新人当時の高山は「自分の背番号だと思われるような活躍をしたい」と語った。その言葉どおり新人王のタイトルを獲得するなど即戦力を証明した。

 さかのぼれば阪神史上で最初に「9」を背負ったのは、後に監督にも就いた松木謙治郎。最多安打に、首位打者、本塁打も量産した名選手だった。

 その後も、いぶし銀内野手だった安藤統男、ファイターの外野手だった佐野仙好らが背番号「9」を意気に感じながら縦縞の歴史を彩ってきた。

 しかし、開幕からレギュラー扱いされてきた高山だったが、昨年のようにコンスタントに答えを出すことができない時期が続いてきた。4月終了時の打率は.247。5月を過ぎた時点で.266で6月を終えたときは.263。7月に突入すると中谷やルーキーの大山が起用され、代打に甘んじる機会が増えるなど現状は厳しい。

 金本監督が「自分でカベを乗り切るしかない」というように勝負はこれからだ。高山も「背番号に負けないというように、僕なりに一生懸命プレーしたい」と上昇を狙っていく。
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