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巨人・陽岱鋼 ギアを上げる台湾のスター

 

8月16日のヤクルト戦で通算1000安打を達成し、ファンの声援に応える陽岱鋼


 豪快なスイングで相手投手の立ち上がりを襲う。巨人の新リードオフマン・陽岱鋼が、いよいよ調子を上げてきた。昨オフ、日本ハムからFAで加入したが、2月の宮崎春季キャンプ中の9日に下半身の張りで一軍から離脱。回復は思うように進まず、レギュラーシーズン開幕から約2カ月を二軍&三軍でのリハビリに費やした。

 チームの今季54試合目となる6月6日の西武戦(メットライフ)でようやくの復帰。当初は五、六番を打っていたが、7月29日のDeNA戦(横浜)から一番に定着すると、8月上旬には6戦5発かつ自身初の3戦連発で、チームの「6試合連続3本塁打以上」のプロ野球新記録樹立に貢献した。

 俊足と高い走塁技術も発揮しつつあり、8月11日の広島戦(マツダ広島)で11試合連続得点をマークするなど打線の火付け役となっている。一番に座ることに関しては「いい感じじゃん?」と好感触を口にしており、8月の月間成績は23日時点で19試合、打率.372、5本塁打、13打点と絶好調。今季通算打率も.311まで上昇した。加えて16日のヤクルト戦(神宮)では通算1000安打を達成。昨季まで固定できなかった「一番・中堅」にピタリとはまり、攻撃に安定感をもたらしている。

 故障で出遅れたため規定打席到達は不可能だが、「打ったことがないので、打者として早く壁をクリアしたい」と、自身初のシーズン3割超えも射程内に捉える。「シーズンはまだまだ残っている。あきらめずに最後まで戦いたい」と陽。チームが上位浮上、CS進出を狙う終盤戦、台湾のスターがさらにギアを上げていく。

写真=BBM
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