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ソフトバンク・和田毅 エース再始動

 

8月27日の復帰戦で圧巻の投球を見せ、通算1500奪三振も達成した和田


 エース左腕が大事な最終盤で、今季味わった悔しさを晴らす。5月下旬に受けた左ヒジ手術の影響で戦列を離れていた和田毅が8月22日に、約4カ月ぶりに一軍に合流。「(チームは)いつもどおりのいい雰囲気ですね」。久しぶりの本拠地でキャッチボールなどに汗を流し笑顔を見せると、すぐに27日のロッテ戦(ヤフオクドーム)での復帰登板に向けて表情を引き締めた。

 日本球界に復帰した昨季は15勝(5敗)を挙げ、今季は6年ぶりに開幕投手を任された。ロッテとの開幕戦(ヤフオクドーム)では8回1失点で今季初勝利 。自身もチームも最高のスタートを切ったが、2戦目の先発となった4月7日の西武戦(メットライフ)で左ヒジの張りを訴え5回で降板した。この試合でも白星はついたが、11日に出場選手登録を抹消された。

 当初は早期の復帰を目指していたが甘くはなかった。1カ月後にブルペン投球を再開したが状態が上がらず、原因が左ヒジの遊離軟骨であることが判明。5月22日にメスを入れた。2007、12年に続き3度目だった。

 苦渋の決断だったが術後は「9、10月の戦力になれるように、希望は捨てていない」と、地道にリハビリに励んだ。8月12日の二軍・広島戦(タマスタ筑後)で127日ぶりの実戦復帰。19日の中日戦(同)でも好投し、当初の見立てより早く一軍復帰を決めた。「自分の準備としてはいけるかな」。

 迎えた27日のロッテ戦では、予定の90球に迫る85球を投じ、6回を2安打無失点。9三振を奪い、自身も「状態としてはもしかしたら、開幕戦のときよりよかったかもしれない」と手応えを口にした。開幕投手が、Vへのラストスパートをけん引する。

写真=湯浅芳昭
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