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西武・シュリッター “意識高い系”セットアッパー

 

セットアッパーとしてチームの勝利に貢献するシュリッター


 安定した投球で開幕からチームに貢献し続けているのがシュリッターだ。9月15日現在、59試合に登板して、1勝3敗、防御率2.30、リーグ2位を誇る32ホールドと、まさに“助っ人”の名にふさわしい活躍だ。牧田とともに7、8回を任され、勝利の方程式の一角として絶対的な地位を築く。「本当に強力な存在。彼がいることで、先発陣は心強いと思う」と土肥義弘投手コーチも存在の大きさを口にする。

 シーズン前は制球力に不安もささやかれていたが、開幕してみれば杞憂だった。セットアッパーとして理想的とされる三振を量産するタイプではないが、ゾーンで勝負し、ゴロを打たせて取るスタイルで相手打者を抑え続けてきた。

 最大の強みは195センチの長身を生かした独特の角度だ。直球は150キロ台中盤を誇るが、それくらいの球速を出す投手はほかにいないわけではない。だが、「あの角度は日本人には出せない」と土肥コーチ。自らの体格を最大活用したスタイルが見事にハマった。

 もう1つ、好成績のポイントとして周囲から高く評価されているのが「タフさ」である。

「『中継ぎで1年間通してやる』という気持ちも強く、ウエートなど、トレーニングもきっちりやる。休みの日でも球場へ来て練習を行うこともあるし、体のケアもきっちりしている。本当に意識が高い」(土肥コーチ)

 そうした勤勉さもまた、日本で成功を収めた所以だろう。いよいよシーズンも大詰めを迎えた。チームをさらなる高みへと導くため、より安定感に磨きをかける。

写真=BBM
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