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GO!GO!GO!突っ走れ!日本ハム・松本剛

 

シーズン中盤から外野のレギュラーに定着している松本。初の規定打席到達も見えてきた


 松本剛の飛躍は暗いシーズンを送るチームの雰囲気を明るくさせてくれた。今シーズン初昇格したのは4月23日。故障者続出の中でチャンスを得た。2試合目の出場となった同25日のソフトバンク戦(北九州)でプロ初本塁打を含む1試合2アーチをマーク。コンスタントに結果と信頼を積み重ねてきた。

 ポテンシャルが一気に開花した。2012年ドラフト2位入団。この年の1位は翌年に巨人に入団した菅野智之だった。実質の最上位入団選手は度重なる故障などで苦しんできた。ドラフト同期の近藤、上沢、巨人へ移籍した石川慎吾らが先に一軍で活躍した。刺激にしながら遊撃手から外野への挑戦も決行。雌伏の時を過ごしてきた。

 昇格当初はスタメンと代打待機を繰り返した。「代打でも結果を出せばいい方向に向く」と、与えられる打席にどんな場面でも食らいついた。前向きで必死なメンタルに野球の神様も微笑む。交流戦では全体の打率2位となる.396をマークし、日本生命賞を獲得。気づけば外野の一角を奪い、レギュラーとして試合出場を重ねるようになった。

 現時点ですべての部門でキャリアハイの数字を残しており、このままシーズン最終戦までフル稼働すれば初の規定打席到達も狙え、さらには打率3割も手が届く位置だ。栗山英督も「剛が打ったからってフツー」と話す。指揮官の「フツー」という表現は、何よりの信頼の証だ。

写真=高原由佳
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