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西武・岡田雅利 スタメンマスクが増えチームも躍進!

 

プロ4年目にしてスタメンでマスクをかぶる機会も増えた岡田


 近年、炭谷銀仁朗森友哉による正捕手争いが話題とされてきたが、その陰で2014年のプロ入り時から己を磨き続けてきたのが岡田雅利だ。4年目の今季、いよいよその努力が報われ始めている。

 プロ1年目から、「社会人出身らしいリードをする」と球団関係者からも、そのオリジナリティを評価されていた。1年目7試合、2年目10試合、3年目22試合と、先発マスクの機会を得ていたが、高卒ルーキー時からプロの一軍捕手として10年近く実績を積み上げてきた炭谷の牙城を崩すのは、決して容易なことではなかった。

 だが、昨秋、監督交代を機にチャンスをつかんだ。今季は序盤戦から高橋光成佐野泰雄ら若手に加え、2ケタ勝利を期待される十亀剣とのコンビは固定化、さらに多和田真三郎野上亮磨のときに起用されるようになり、今季スタメンは9月22日現在、44試合と、ほぼ倍増した。持ち味である「投手の投げたい球を優先に、気持ちよく投げさせるリード」で、首脳陣の信頼も獲得。勝利に導く試合も増えている。それが3年連続Bクラスから脱却できた要因の一つであるのは間違いない。

 だが一方、これまではほとんど経験のなかったカード頭でのスタメンが増え、結果を求められる分、新たな難しさに直面しているという。

「インコースへの打者の反応が、次の試合にどうつながるのかなどを、もっと考えて配球しないといけない。さらに最近、結果重視の中で、投手よりも打者心理を優先させてしまっていて、正直、“迷子の自分”がいました」

 ただ、グラウンドに立つ中で出た新たな課題は、次へのステップの証し。それをクリアしていけば、さらに成長した姿が見られるはずだ。

写真=BBM
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