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阪神・中谷将大 さらなる飛躍に期待

 

9月18日の広島戦で甲子園のバックスクリーンに20号本塁打を叩き込んだ中谷は来季3割、40本塁打を目指していく


 超変革2年目にブレークした1人が中谷将大だ。これまでチームの強化ポイントだった「右の大砲」に育ってきた。

 7年目の中谷の成長について金本監督は「あの場面で打てるようになった」というフレーズで評することが多い。

 それは“ここ”というときに力を発揮できるようになったという意味合いだ。特に、メンタルの強さを感じさせる働きだ。

 例えば、春先は4打席連続三振に守備のミスも絡んだのだが、次に与えられた出場機会で本塁打を放ってみせた。

 また、夏場には痛恨のバントミスを犯した翌日のゲームで、先発を外れたが、代打で登場すると自身初となる2ケタに乗せる本塁打で取り返した。

「もう(毎日)必死ですから。とにかくその場面に集中していくことが大切だと思っています。それもプラスに考えて積極的に打ちにいきます」

 開幕直後こそ代打出場が目立ったが、5月から徐々に先発する機会が増えて、7月下旬からはレギュラー格の起用になった。

 もともと左打者に重点が置かれたオーダーだったため、右の中谷の成長は貴重だ。若手の原口、高山、北條らが伸び悩んだところに台頭してきた。

 生え抜きの右打者で20本塁打以上をマークしたのは、06年の濱中治以来、11年ぶり。速球の克服を課題として挙げつつ金本監督は「3割、40本を目指してほしい」とさらなる飛躍に期待を込める。
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