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日本ハム・石井一成 駆け抜けた実り多きルーキーイヤー/即戦力と言われて

 

ルーキーながら114試合に出場を果たした石井


 近い将来のレギュラー取りへ、幸先の良いスタートを切ったのが石井一成だ。ルーキーイヤーの今季は114試合に出場した。チームの新人野手では92年の片岡篤史以来、25年ぶりに100試合を超えた。遊撃で54試合、二塁で47試合のスタメン出場も経験。大きな期待値そのままに一軍の舞台で鍛錬を積んだ。

 早大からドラフト2位で入団し、キャンプから一軍スタート。プロ入り前から高く評価されていた守備力をベースに、打撃でもアピールに成功して開幕一軍キップをつかみ取った。開幕直後はプロ入り後に取り組み始めた二塁手として出場機会を増やした。さらに正遊撃手の中島卓がシーズン中に2度故障離脱した際は本職の遊撃手として出場を重ねた。
 打撃は浮き沈みが激しかったが、打率.205でフィニッシュした。4月には12球団のルーキー一番乗りで本塁打もマークするなど好調も、徐々に調子は下降線をたどった。シーズン中盤から終盤にかけては打率は1割台だったが、最低限の目標に掲げていた2割台に最後は戻す意地を見せた。

 すべてが成長の糧になる1年を過ごした。シーズン終了後も宮崎でフェニックス・リーグに参加するなど鍛錬を続けている。打撃で調子を落としても一軍で使われ続けたのは主力になる資質を認められているからこそ。「いろんな勉強をさせてもらった」と苦楽を味わったルーキーイヤーをステップにして、来シーズンはもっと高みへと駆け上がる。

写真=高原由佳
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