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現在地を見つめる広島・加藤拓也/即戦力と言われて

 

新人年は1勝に終わった広島・加藤


 鮮烈デビューの1勝に終わってしまった。ドラフト1位で入団した加藤拓也はルーキーイヤーの今季、7試合に登板。1勝3敗、防御率は4.30だった。

 プロ初登板初先発の4月7日、マツダ広島のマウンドでヤクルトを相手に躍動した。9回一死まで1本の安打も許さない快投。150キロを超えるストレートに鋭く落ちるフォーク、スライダーを武器に翻ろうした。8回1/3を投げて2安打1失点。初登板でプロ初白星を飾った。

 だがその後は苦しいシーズンだった。球の威力こそ抜群だが、制球が定まらない場面が目立った。4月14日の阪神戦(甲子園)では6回5安打3失点も、8与四球。4月21日のヤクルト戦(神宮)でも6回3失点ながら5与四球。4月28日のDeNA戦(横浜)は4回途中4失点、5与四球と荒れた。自身3連敗を喫し、5月5日の阪神戦(甲子園)後に出場選手登録を抹消された。6月16日に一軍に復帰。中継ぎとして登板2試合目に一死も奪えず、1安打2四球2失点で降板。これが今季最後の登板となった。

「いろんな経験をさせてもらった1年だった。まだ自分には足りないところがたくさんある。何とか消化していく作業になる。現在地を知れたかなと思う」

 10月2日には1歳上の一般女性と年明けに結婚することを発表。「結婚したから頑張るわけではないけど、自分が頑張ることが相手のためにもなる」。心強い人生の伴侶を得て、成長の一途をたどっていく。もう、1人ではない。

写真=BBM
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