先発に中継ぎにと1年目から33試合に登板した巨人の池田駿
マウンド度胸が光った。巨人の池田駿はルーキーらしからぬ思い切りの良い投球で、1年目からプロのレベルに順応した。
新潟明訓高から専大、社会人野球のヤマハへ進んだ。174センチと決して体格に恵まれているわけではないが、左腕から投じるキレのある直球と、制球の良いカットボールやチェンジアップがスカウトの目に留まり、昨年10月のドラフト会議で4位指名を受けた。直後の11月には社会人のビッグタイトルの1つである日本選手権でチームを初優勝に導き(決勝で先発)、MVPを獲得。即戦力左腕として期待された。
「即戦力と言われるのはうれしかったです。この年齢で獲ってもらえるのはありがたいことなので。球団にしっかり恩返ししたいという気持ちになりました」
プロ入り後は中継ぎに転向。開幕一軍を勝ち取った。2度の先発を含む33試合に登板し、0勝2敗、防御率3.35。
山口鉄也やFAで加入した
森福允彦といった実績ある救援左腕が本調子でない中、時には勝ちパターンの一角としてブルペンを支えた。6月にコンディション不良を訴えた期間もあり、「離脱した6、7、8月が……後悔が残りました」と自己評価は厳しいが、チームを救った。
「来年はフルシーズンでチームに貢献したい。変化球に頼らず、ストレートを使った投球ができるように」と意気込む。今年5月には7年交際した薬剤師と結婚。11月には25歳を迎える伸び盛りの左腕。2年目となる来季は、さらに頼もしさを増す。
写真=BBM