今季2勝と残念な結果に終わった小野。コントロールを磨き来季は飛躍を目指す
阪神がCSファーストステージで
DeNAに敗退すると、
小野泰己は翌日に宮崎へと向かった。再びみやざきフェ
ニックス・リーグに合流し、実戦で技術を磨き続けている。
小野は「コントロールをつけたい」と南国でのテーマを明確にしている。金本監督を「あのストレートにほれ込んだ」と言わしめた逸材の伸びシロが注目される。
レギュラーシーズンではなかなか勝てなかった。富士大に所属しながら北東北大リーグで通算14勝(1敗)を記録したものの各球団スカウトの評価は高くなかった。
そこを阪神は2位で指名し、一年目から一軍で先発ローテーション入りさせた。しかも、金本監督は開幕から負け続けても、ファーム行きを命じることはなかった。
本人も「もう今年は勝てないのかもしれない」と神妙になった時期もあった。それでも長い手足から150キロ超のストレートを投げ込むスタイルを変えなかった。
プロ初勝利は5月の初登板から約3カ月半を過ぎた8月29日の
ヤクルト戦(甲子園)だった。結局ルーキーイヤーは2勝7敗、防御率4.35で終えた。
香田投手コーチは「コントロールに変化球でカウントをとれるようになれば勝てる投手になる」と分析する。
CSファーストステージでは中継ぎ待機を経験したが、登板機会はなかった。2年目の飛躍に向けて小野は「心身ともにレベルアップしたい」と来季を見据えている。
写真=BBM