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日本ハム・大田泰示 輝き放ったスラッガー/新天地1年目を終えて

 

日本ハム移籍1年目でキャリアハイの成績を残した大田


 発揮しきれなかった潜在能力を北の大地で開放した。大田泰示が本来の魅力を日本ハムで開花し始めた。昨年のオフに電撃的に巨人から交換トレードで移籍。注目を集め続けた古巣ではポテンシャルの高さを生かしきれなかったが、今季は新天地で得たチャンスを生かして生まれ変わる土台を築いた1年だった。

 数字が物語る。プロ9年目の今季は各部門でキャリアハイの成績を残した。118試合に出場し、初の規定打席に到達。巨人時代に8年間で9本塁打だったのが、15本のアーチを架けた。古巣では通算で100安打だったのが110安打。同じく通算で40打点だったのが、今季だけで46打点。一気にふがいなかった昔の自分にケリをつけたシーズンだった。

 開幕はケガで出遅れたものの4月中旬から一軍昇格すると、ガムシャラなプレーぶりで外野のレギュラの一角を奪って見せた。「試合に出続けることが本当に幸せなことだなと思った」。初めて味わう感覚に喜びをかみしめながらの日々。練習中から大きな声を出したり、周囲の笑いを誘うような言動もいとわないムードメーカーぶりも発揮。すっかりチームに溶け込んだ。

 来季は持ち前の長打力を今季以上に発揮して打線をけん引する活躍が期待される。プロでやっていく自信を付けた2017年を大きなステップにして、本格ブレークの2018年シーズンへ。明るい未来を切り開いた大砲は、もう迷うことなく前だけを向いて突き進んでいく。

写真=BBM
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