ホームランを放ち、お決まりのポーズを決めるデスパイネ。愛すべき最高助っ人だ
新天地で、その持ち前の打棒はさらに輝きを増した。
10月21日の
楽天とのCSファイナルステージ第4戦。1点リードの3回、デスパイネが
岸孝之のカーブをフルスイングし、打球をヤフオクドームの左翼席中段に突き刺した。CS14打席目で生まれた助っ人の待望の一発に引っ張られるように、6回には四番・
内川聖一と五番・
中村晃が2者連続弾。クリーンアップそろい踏みアーチで王手をかけたチームは翌22日の第5戦も快勝し、2年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。
移籍1年目ですでに球団史上最高外国人とも呼べる活躍を果たした助っ人は「(日本シリーズは)目標でもあったので達成できて素晴らしい」と、来日4年目で初となるセ・パ頂上決戦進出を喜んだ。
2014年途中から
ロッテでプレーしたが、今季から新たな勝負の場所として福岡を選択。元来強力な打棒は武器だったが、優勝へのモチベーションでさらにその勝負強さは増した。シーズン35発を放ち、球団の外国人選手としては初の本塁打王を獲得。球団の外国人選手では1992年の
ブーマー以来となる打点王にも輝き、リーグVに大きく貢献した。
「移籍1年目でタイトルを獲ったこと、球宴でMVPを獲れたこともすごく素晴らしい1年間だった」。初出場となった7月の球宴第2戦では、古巣ロッテファンが多くを占めた右翼席から大声援を受け、豪快な一発を放ちMVPを獲得した。愛くるしい笑顔で、どこに行っても愛される助っ人にとって最高の新天地1年目となった。
写真=BBM