6月3日の
ロッテ戦(マツダ
広島)、サビエル・バティスタが鮮烈なデビューを飾った。
来日2年目だったが、育成選手を経て、支配下選手登録を勝ち取った。キャンプ期間中に話題に上ることこそあったが、当然、一軍の舞台は初参戦。“新天地”でいきなり結果を残した。
1点を追う6回に、
松永昂大からバックスクリーンへ代打逆転2ラン。初めて立ったお立ち台でも「コンパクトなスイングを心がけたよ」と白い歯を見せた。
その後も貴重な戦力として打ち続けた。初本塁打翌日の6月4日の同カードでは左翼スタンドへ本塁打。スタメン出場した6月7日の
日本ハム戦(札幌ドーム)では左翼スタンドに1試合2発を放り込んだ。抜群の長打力で最強打線の一員を担った。
その後、打撃を崩して一度は出場選手登録を抹消されたものの9月8日に復帰すると、パワーだけでなく技術も発揮。.215だった打率をシーズン終了までに.256まで上げた。出場61試合で11本塁打26打点。CSでは右翼でスタメン出場を続け、四番にも入った。
日に日に成長を続けるドミニカン。課題は選球眼と確実性だ。マークが厳しくなり、配球に苦しめられた一面もある。守備のレベルアップも必要不可欠だろう。広島の外野は
丸佳浩、
鈴木誠也、
松山竜平、
エルドレッドら強敵が多い。負けじと早出練習に毎回参加する真面目さもバティスタの売りの1つだ。
つかむべきジャパニーズドリームは先にある。
写真=BBM