週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

巨人・陽岱鋼 FA戦士の真価は来季に――。/新天地1年目を終えて

 

2017年シーズン中に通算1000試合出場、通算1000安打を記録した巨人陽岱鋼


 補強の目玉とされた陽岱鋼は、昨季まで固定できなかった一番・中堅の穴を埋めた。だが、「移籍1年目からスタートで出遅れてしまって、情けないという気持ちがありました」と今季を反省とともに振り返る。

 昨オフ、日本ハムからFA権を行使し、5年総額15億円(推定)の大型契約で巨人入り。期待を集めたが、2月の宮崎春季キャンプ中の9日に下半身の張りで離脱。状態は思うように回復せず、レギュラーシーズン開幕からの2カ月をリハビリに費やし、その期待を裏切ってしまった。それでも「(ケガは)野球選手なら誰もが通る道。ケガから何を学ぶかが大事だと思っていました」と悔しさをバネに地道なリハビリを耐え、6月に復帰を果たした。

 7月29日のDeNA戦(横浜)以降は一番に定着。8月には3試合連続本塁打や通算1000安打を達成し、打線をけん引した。ところが9、10月は打率.190と失速。シーズン通算で打率.264、9本塁打、33打点に終わってしまう。チームもDeNAとの3位争いに敗れ、11 年ぶりのBクラスに沈んだ。

「伝統あるチームで、あらためて責任感や、勝たなければいけないプレッシャーというのをすごく感じました」と、常勝を求められる球団の重圧も肌で味わった。

「課題も見つかったので、来年こそチームに貢献できるように頑張りたい」とオフは体を作り直す。移籍2年目の来季こそ1年間フル出場し、FA戦士の真価を発揮してみせる。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング