故障離脱もあったが、それでもしっかりと結果を残した
大台突破は確実な状況だ。今季年俸9000万円だった
松井裕樹は、52試合に登板し3勝3敗、33セーブ、防御率1.20。昨年の契約更改の際に「3年やって一人前と言われたので、そうできるように頑張りたい」と話したとおり、3年連続30セーブを達成し、守護神として前半戦首位を走ったチームを支えた。
ほぼ完璧な前半戦だった。4月29日の
日本ハム戦(札幌ドーム)、同点で登板しサヨナラ負けを喫したが、7月までの自責点はこの1点だけ。プロ野球17人、18度目の記録となる3者連続3球三振をマークするなど、目標に掲げていた40セーブは通過点と思えるペースで、チームに白星をもたらしていた。
しかし、7月下旬に左肩後部の筋肉部分損傷で約1カ月の離脱。10月にはCS へ向けての調整を優先するためとはいえ、左ヒジの違和感で再び登録を抹消された。それでも、CSではファーストステージ第2戦からファイナルステージ第2戦まで、チームが4連勝したすべての試合で9回に登板。リードを守り抜き、最後まで仕事を果たした。
来季は高卒5年目になる。高卒5年目までに1億円の大台を突破すれば、
楽天では
田中将大の4年目に続く2人目の快挙となる。ここ3年間で96セーブは、
DeNA・山崎康と並び、
サファテに続く2位タイ。直近の3年連続30セーブ以上は、
ソフトバンク・サファテと2人だけだ。文句なしの3年間の積み重ねで、どこまでアップするのか注目される。
写真=湯浅芳昭