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日本ハム・近藤健介「打てる捕手への再挑戦」/秋の収穫

 

2018年こそ規定打席到達での打率4割達成、さらには慣れ親しんだ捕手での出場にも意欲を見せる近藤


 打率4割男が本職復帰へ再始動した。近藤健介が沖縄・国頭で行われた秋季キャンプで捕手練習に取り組んだ。この試みが成功すれば、この秋の最高の成果と言っても過言ではない。今オフは長らく正捕手としてチームを支えてきた大野奨太がFA宣言。まだ残留の道も残しているが、他球団移籍となれば捕手事情は大きく変革するからだ。

 近藤は近年、両ヒザや腰に不安を抱えていたことに加え、送球難にも悩まされて捕手からは距離を置いていた。ここ2シーズンは一軍でマスクをかぶったのは1試合のみ。類いまれな打撃力を前面に押し出すため、外野やDHとしての起用が続いていた。

 今春のキャンプでは二塁手にも挑戦したが、腰痛が悪化。悔しい戦線離脱となったものの手術で腰のヘルニアを完治させた。さらに両ヒザの状態も良好。コンディションに不安がなくなり、いよいよ捕手の道に戻る準備が整った。本人も「捕手は楽しい」と話すなど気持ちも前向きになっている。

 規定打席には届かなかったが今季の打率は.413。驚異の数字を残し、新生・稲葉ジャパンにも選出された。FAの大野の動向が不透明な状況で、近藤が捕手に復帰できればチーム力の底上げにつながることは必至。「僕が捕手で出られればチームは強いと思う」と自覚も十分にある。

 打てる捕手として、過去の紆余曲折を乗り越えて一本立ちできれば、巻き返しを期す秋の最大の「収穫」となりそうだ。

写真=BBM
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