今秋のキャンプでは工藤監督指導の下、体力強化に励んだ田中
2年目の巻き返しへ向けて、2017年ドラ1右腕が秋の宮崎で充実の日々を過ごした。
キャンプ地、生目の杜の室内練習場。
田中正義が、苦悶の表情を浮かべながらも、工藤監督に課された体力強化メニューに連日食らいついた。16年秋のドラフトで5球団競合の末、入団。だが1年目は右肩痛などリハビリ組での暮らしが続いた。一軍どころか二軍でもわずか1試合の登板。秋季キャンプでは宿舎での自主練習も含めて約12時間にわたるトレーニングを行うなど、2年目の来季へ向けて並々ならぬ闘志を燃やしている。
「メニューをこなすのではなく自分との闘いに勝てるようにしないといけない」
その強い気持ちを結果に結びつけるためには、最高の環境がある。今秋キャンプでは「工藤塾」入り。工藤監督が就任1年目の15年の秋キャンプで、若手に数々の体力強化メニューを課したことが始まりの「塾」だ。「1期生」には、当時まだ目立った結果が残せていなかった
東浜巨、
千賀滉大、
岩嵜翔らがいた。今季はその東浜が最多勝(16)、千賀が勝率第一位(.765)、岩嵜が最優秀中継ぎ(46HP)のタイトルを獲得。今秋は16年ドラフト1位の
高橋純平らとともに「入塾」し、先輩らの後を追っている。
体力強化中心のキャンプだが、第3クール中にはブルペン入りし、工藤監督が見守る中で剛球を披露した。指揮官も「いい球投げたね。(強化メニューも)意識を高く持ってやっている」と、2年目の活躍に大きな期待を寄せている。
写真=BBM