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ロッテ・加藤翔平 新米パパの新たなる誓い/増した責任感

 

生まれてきた子どものためにも加藤はさらなる飛躍を誓う


 加藤翔平のプロ5年目、飛躍への足がかりをつかんだのには理由があった。実は9月10日に第1子が誕生。「僕が頑張らないと家族を支えていけない。責任があるし、もっと頑張らなければならないという気持ちがあります」と頼もしい表情を見せた。

 自身最多タイの98試合に出場して打率.266、5本塁打、27打点はいずれもキャリアハイの成績だ。今季は生まれてくるわが子のためにも奮起してきただけに、喜びもひとしおだった。

 その思いはバットにも乗り移った。第1子誕生から4日後の日本ハム戦(札幌ドーム)。3対4の9回二死一、二塁で守護神の増井から起死回生の逆転弾を放った。この日は札幌ドームでの今季最終戦。退任した伊東勤前監督の札幌ドーム最終戦で劇的な勝利をもたらしたのだ。

 伊東前監督にとって、ロッテの監督に就任して初めて迎えたルーキーの1人が加藤。それだけに加藤は「褒められたことよりも、厳しいことを多く言ってもらった」と振り返る。叱咤の数は、期待の表れでもあった。

 最後に見せた愛弟子の姿に「9回二死から一振りで逆転するのも野球の魅力。ウルっときたけど、ここで泣いたらおかしいと思ったよ」と伊東前監督はうれしそうだった。

 家族のためにも、来季はレギュラー定着が待たれる。「今年は交流戦までまったくといっていいほど働いていない。来年は1年間、しっかり試合に出ることを一番の目標にしたい」と加藤。新米パパの誓いは、力強かった。

写真=BBM
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