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広島・緒方孝市監督 勝利と育成を両立/指揮官が見据える2018

 

リーグ3連覇を目指す緒方監督



 充実感などまったくない。悔しさをかみ締めるように緒方孝市監督は前を見つめた。2018年の目標は当然「リーグ3連覇、日本一」だ。

 17年は連覇を成し遂げたものの、クライマックスシリーズでDeNAに敗戦。日本シリーズ進出を逃した。「本当に悔しい思いをした。言い方は違うかもしれないが、自分自身も勉強させてもらった」。短期決戦で敗れても変わるはずないリーグ連覇の価値。だがそれ以上に、緒方監督は自分自身への反省を口にした。

 順風な連覇では決してなかった。エースのジョンソンが病気で離脱。即戦力として期待された加藤拓也、床田寛樹も早々に先発ローテーションを離れた。ただそこで、大胆な配置転換が功を奏した。中継ぎで好投していた薮田和樹を先発に抜てき。勝率第一位のタイトルを獲得するまでになった。「薮田はワンチャンスをモノにした。開幕時点ではルーキーより下だったけどね。こういう選手にたくさん出てきてもらいたい」。代役からエース格へ。17年のチームを支えたのは、「俺が、俺が」の選手たちだった。

 18年も簡単に3連覇とはいかない。もちろんそれは分かっている。「来季へ向けた戦いはCSが終わった時点から始まっている」。秋季キャンプには多くの若手を参加させ、技術、体力アップを徹底させた。就任時からの方針は変わらず、チャンスは与えるつもりだ。そのチャンスを自分の手でつかみ取ってくれるか。

 リスクマネジメントも徹底しながら、新しいチームの形を探っていく。

写真=BBM
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