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ヤクルト・小川淳司監督 目指すは「守りの野球」/指揮官が見据える2018

 

記録的惨敗からはい上がるシーズンを迎える小川新監督


 ヤクルトは今季、歴史的大敗を喫した。球団ワースト記録のシーズン96敗を喫し、3年ぶりの最下位に沈んだ。そんなチームを、シニアディレクターとして見ていたのが、小川淳司新監督だ。9年間の二軍監督経験や、一軍ヘッドコーチ、真中前監督の前には、一軍監督として指揮を執っていた経験豊富な男に、衣笠球団社長は再建を託した。

 10月6日の就任会見。衣笠社長は、「いまのチームのすべてを知っているのが小川シニアディレクターということで、彼に来年、チームを預けて、チーム力の強化、底上げをお願いし、了承をいただきました」と説明した。

 小川監督が打ち出したのは「守りの野球」だった。真中前監督は、ほとんどバントのサインなどを出さず、超攻撃的な野球だったが、「少ないチャンスをものにする、ありきたりな野球」を掲げる。つまりは、基本的なことを忠実にやっていく野球ということだ。

 そのためには、守りからリズムを作り、攻撃につなげていくことが重要。11月の秋季キャンプでは、宮本ヘッドコーチのもと、1時間の基礎的なノックが連日行われた。テーマも「体力強化」としていることからも、巻き返しには基礎的なことから始めるのが重要という思いが表れている。

「自主性」を重んじた“真中野球”だったが、「もちろん自主性というのは大切な部分だと思う。でも、管理すべきところは管理してやっていきたい」と小川監督。基本に立ち返り、復権を目指す。

写真=大賀章好
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