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楽天・藤平尚真投手 エースの背中を見て/2018年期待度NO.1

 

高卒2年目の飛躍に期待がかかる


 8試合に登板して3勝4敗、防御率2.28。これが藤平尚真の1年目の成績だ。昨年12月5日、初めての契約更改交渉に臨んだ右腕は、300万円増の1800万円でサインした(金額は推定)。「来年(2018年)はキャンプインからシーズンが終わるまで一軍に定着したい。もっとお金をもらえるように、頑張りたい」。そう語るその目は、プロそのものだった。

 新人らしからぬ姿を見せたのは9月5日の日本ハム戦(富山)だった。前の試合、3日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)では則本昂大が9回までに113球、被安打5の力投を見せるも、最後に力尽きて0対1のサヨナラ負け。これでチームは悪夢の10連敗となった。試合後に涙を流したエースからは、登板前に「頼むぞ」と頭を下げられる。これで藤平が意気に感じないわけがなかった。

 それでも心は冷静だった。丁寧に低めを突き、相手打線に付け入るスキを与えない。4回には投手として尊敬する大谷翔平から空振り三振を奪う。6回まで、何とノーヒットピッチング。7回、先頭打者に二塁打を許して快挙を逃したが、自己最長となるこの回を投げ切って109球、1安打無失点という快投で2勝目を手にするともに、2戦連続で連敗ストッパーとなった。

 将来のエースにふさわしい“言葉力”も兼ね備えている。前々日に見たエースの魂の投球に「あの姿は絶対にチーム(の浮上)にきっかけを与えた。今日、自分が投げたことで、バッター陣に何らかの手応えができたらいいと思います」。チーム全体に影響を及ぼす投手の役割というものを十分に自覚した上で、それを発信できるメンタリティー。尊敬する則本や岸孝之の背中を見て学んだものだろうが、18歳とは思えぬ立ち居振る舞いだった。

 年明けからは田中将大(ヤンキース)、則本、松井裕樹らの自主トレに初参加している。歴代エースの薫陶を受け、心身ともにスケールアップした「背番号19」が18年シーズンに見られそう。1年目から大幅アップの2ケタ勝利を目指す。

写真=榎本郁也

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