移籍1年目はケガに苦しんだ巨人の陽岱鋼だが、2018年はフルシーズンの活躍を誓う
台湾が誇るスターの本領は、こんなものではないはずだ。陽岱鋼にとって、2017年は悔しい1年となった。
昨オフ、FA権を行使して
日本ハムから移籍。5年15億円の大型契約(金額は推定)で加入したが、87試合の出場で打率.264、9本塁打、33打点、4盗塁に終わり「活躍しないといけないプレッシャーもあった。僕にとって苦しいシーズンだった」とペナントレース終了後に振り返った。
昨年2月の宮崎春季キャンプ中に下半身の張りで離脱。レギュラーシーズン開幕から2カ月間のリハビリを余儀なくされた。チームの54試合目となる6月6日の
西武戦(メットライフ)で復帰すると、7月下旬から一番に定着した。
8月の月間成績は打率.323、5本塁打、16打点とようやく実力を発揮。昨季まで固定できなかった「一番・中堅」の穴を埋め、チームをけん引した。「8月に打ち過ぎて余計なこと(初のシーズン3割)を考え過ぎた」と秋は打撃不振に陥ったが、一番起用は59試合で、同打順での出塁率はチーム最高の.352だった。
新シーズンに向けては「まずは優勝、日本一を目指して、その後に自分の数字です」と陽。斬り込み隊長として、13年以来5年ぶりの全試合出場と、チームトップの盗塁数、そして自身初の打率3割が目標だ。
中日から本塁打王の
ゲレーロが加入し、外野の定位置争いはさらに熾烈になるが、移籍2年目こそFA戦士の真価を発揮する。
写真=BBM