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中日・京田陽太 2年目の進化を見せる/斬り込み隊長の矜持

 

勝負の2年目に臨む京田



「竜の新星」から「竜の顔」へ。来季2年目の京田陽太には、当然ながらルーキーイヤーよりも高いハードルが課される。

 もちろん、本人の自覚も十分。「3割打者を目指します」「35盗塁以上は走ってタイトルに絡みたい」。口を衝いて出る言葉からもリードオフマンとしての目標が並ぶ。

 自ら設定した2台のハードル。実現可能性は十分。今となっては信じ難いが、2017年は4月末時点での打率は2割にも届かず、苦悩の時間が続いた。最終的には.264でのフィニッシュだったものの、6月には3割の世界も味わい、積み上げた安打はセ・リーグ新人歴代2位の149。四球を増やし、三振を減らす。単純明快な課題の克服が「3割」へのポイントだ。

 17年に23度成功させた盗塁でも成長の余地はたっぷりある。前半戦だけで15盗塁。「30」の大台は十分に狙える範囲だったが、後半戦は相手バッテリーの警戒が強くなったこともあって激減。「30盗塁に届かなかったのが悔しい」。秋季キャンプでは世界の盗塁王、福本豊氏(元阪急)の指導を仰ぐなど貪欲に走塁技術の向上に取り組んだ。

 新人王の宿命か。このオフは表彰式やイベント出席とスケジュールが詰まり、せわしない日々を過ごした。「なるべく体を動かすようにしていますが、思った以上に練習時間を確保できない」。ただ、焦りはない。年末からは石川県能美市の実家に帰り、地元の施設で自主トレを行った。2年目の進化を目指し、牙を研ぐ。

写真=BBM
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