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DeNA・柴田竜拓 最激戦区でつかむ定位置/二番打者の矜持

 

犠牲バントなど小技だけでなく、打撃でもアピールしていきたい


 つかみかけたポジションが、また最激戦区になりそうな気配だ。昨季セ・リーグ3位からCSを勝ち抜き、日本シリーズまで駒を進めたDeNA。1998年以来の優勝と日本一を目指し、ラミレス監督の構想にも注目が集まってきた。

 現段階で固まっているのは一番・桑原将志と、クリーンアップの筒香嘉智、ロペス、宮崎敏郎の4人。「それ以外は競争になってくる」と断言し、チーム内にピリピリと刺激を与えた。上位打線、特にクリーンアップが大看板であるのは言うまでもなく、より重要度を増すのがつなぎ役の存在。二番のイスをめぐり「昨年のことは関係ない。競争に勝つしかない。守備はもちろん、打撃でも信頼を勝ち取らないといけない」と声を張ったのは、3年目の柴田竜拓だ。

 デビューは鮮烈だった。新人だった2016年3月25日の広島との開幕戦(マツダ広島)に先発出場し、いきなりプロ初打席初安打初打点を記録。堅実な守備を武器に、確かな成長を続けてきた。石川雄洋田中浩康ら実績あるベテランがライバルとなった二塁の定位置。昨季も2年連続で開幕一軍入りを果たし、19試合から88試合と大幅に出場機会を増やした。

 特に後半戦は「二番・二塁」を確保し、粘り強い打撃でも貢献。プロ初本塁打を放ち、CSでは打率.407の数字を残した。阪神からFAで大和が加入し、さらに内野の層が厚くなっても「僕はやるだけですから」と気合十分。昨オフに結婚した夫人を喜ばせるためにも、真っすぐに突き進むつもりだ。
写真=榎本郁也
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