2018年シーズン、ブレーク必至の1人だ。スリークオーターから繰り出されるキレのある直球、変化球はルーキーイヤーの昨年に一軍でも十分に通用することを証明した。昨年11月には若手中心で編成された侍ジャパンのメンバーにも選出。大会では2試合に登板。チームをアジアＮo.1に導く好投を披露した。

　シーズンでは勝利こそつかめなかったが、国際大会で「プロ初勝利」を手にした。「今度はシーズンでプロ初勝利を挙げたい」と2年目へ向けてモチベーションも上がっている。先発、中継ぎと適性がある中で、本人が目指すのはあくまでも開幕からの先発ローテーション入り。「先発としてやりたい」と狙いを絞って精力的にオフを過ごしている。

　まずはスタミナ強化を目標にトレーニングを重ね、走り込みを中心に体力アップを図ることを重点に置いている。長いイニングを投げられる体にビルドアップして、春季キャンプは初の一軍スタートも決定。アメリカ・アリゾナで行われる一次キャンプに初めて乗り込むことになった。

　19歳の若き左腕にとってチャンスが多く舞い込みそうなシーズンだ。投手陣は先発もブルペンも横一線からの競争となる。将来性豊かな昨年のドラフト1位にとっては飛躍できる環境は整っている。「まず一軍での1勝を目指して、しっかりとやりたい」。日の丸を背負って挙げた勝ち星を自信に代え、プロとして正真正銘の初勝利をつかみとる。

写真＝BBM