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フォーム変更でプロ初勝利を目指すオリックス・佐藤世那/飛躍の1年を誓う

 

昨季は初の一軍昇格も登板なく二軍降格。


 勝負の3年目が幕を開ける。2015年の夏の甲子園ではエースとして仙台育英高を準優勝に導いた20歳だが、入団後の2年間での一軍登板はゼロ。あの夏のように再び「セナ」の名前を全国に轟かせるべく「今季の目標は初勝利。この2年間は思うようにできていないので、そこを目指してやっていきたい」と、今季にかける思いを口にした。

 その目標をつかむべく、大きな挑戦を始めている。昨年の秋季練習では直球の強さを強化することに重きを置いてきた。11月下旬から台湾で行われたウィンター・リーグでは「真っすぐの強さには手応えがある。どこまでできるか試したい」と話していたが、フタを開けてみればサイド転向という驚きの結果で帰ってきた。

 もともと秋にも小松聖二軍投手コーチとも練習はしていたというが、現地に派遣されていた大半のコーチが佐藤世のフォームや体の使い方を見て、横手投げを勧めたという。日本にいる福良淳一監督らとも話し合いが行われた末に転向が決まり、終盤戦で披露する運びになったそうだ。

 もともとアーム式と呼ばれる独特のダイナミックな投げ方をしていたが、そこでさらにサイドとなると未知数な部分も多い。さらに将来的にはアンダーまで腕を下げる考えもあるというが、もともと体が横回転なこともあり「前から練習で投げていても良い感じだったので」と前向きに取り組んでいる。

 今回の転向がプロ初登板、そして初勝利への近道となるのか、若き右腕の意地が見たい。

写真=佐藤博
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