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楽天・西巻賢二内野手 食らいつく18歳/スタートダッシュを決める

 

首脳陣も驚く健闘を見せている西巻


 突然巡ってきたチャンスを、最大限に生かしている。楽天のドラフト6位・西巻賢二は、沖縄・久米島キャンプで最も評価を上げた選手と言える。ベテラン藤田が、キャンプイン直前に左ふくらはぎを負傷。茂木、吉持、村林ら二遊間を守れる内野手にリハビリ組が多く、一軍キャンプに抜てきされ「やるしかない。いい経験だし、多くのことを学べたら」と目を輝かせた。

 梨田監督の口からは、連日のように西巻へのコメントが飛び出した。キャンプ初日には「バッティングは非力でどうかと思っていたけど、それなりに打ち返していた」。第2クールに入った2月6日には「本当に想像以上。あとは実戦でどれくらいできるか」。持ち味の守備以上に、打撃で評価を上げた。

 さらに注目を集めたのは、10日のシート打撃だった。キャンプ初の実戦形式。全体のトップで打席に入ると、ドラフト1位・近藤からいきなり左中間三塁打を放った。さらに3打席目には、高梨の内角直球を左翼線にはじき返し3打数2安打。「高校のときは当てにいっちゃう部分もあった。しっかり自分のスイングをすることを意識している」という言葉を、実戦形式の中で表現してみせた。

 沖縄・金武の2次キャンプにも帯同。初の対外試合となった14日の韓国・KIA戦では、途中出場で2打数無安打に終わったが、守備では二塁、遊撃を守り難しい打球も無難に処理。着々と足場を固める18歳が、最後まで一軍に食らいついていく。

写真=上野弘明
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