最終試験はオープン戦での実戦登板となる。昨年のドラフト1位左腕・浜口に続き、開幕ローテをつかみたい
「左腕4人で40勝」。
ラミレス監督が皮算用するのも無理はない充実ぶりだ。
今永昇太、
石田健大、
濱口遥大、そして、
東克樹。
2度のノーヒットノーランを記録した立命大から昨年のドラフト1位で入団し、即戦力として大きな期待を背負った。身長170cmと小柄でも「プロでやっていけることを証明して、子どもたちがあこがれる存在になりたい」と力強く決意表明。
高田繁GMがべた惚れし、ドラフトで一本釣りに成功した素材の持ち主は宜野湾キャンプのブルペンから注目を集めている。「タイミングを外して、打たせて取るタイプだと思っている」。ゆったりしたフォームから繰り出す直球は最速152キロ。カーブやチェンジアップの精度も上々だ。
他球団のスコアラーが集まった2月6日には、初めて捕手を座らせて26球。このときは「点数で言ったら0点です」と緊張や力みがあったことを反省し、すぐに修正してみせた。「しっかり軸足で立って、自分のバランスで投げること」とテーマを明確に持った
16日は、フリー打撃に初登板。四番のロペスに21球を投げ、安打性はわずか2本にとどめた。「ルーキーだけど、彼は戦力になる」と太鼓判を押したのは、昨季打点王に輝いた助っ人砲のロペス。新鋭が自信を深めたのは確かだろう。
かつては
斎藤隆や
山口俊とベイスターズのエース格が着けた背番号11を受け継ぎ、開幕投手を争う今永、石田と2年目の浜口と全員が20代の伸び盛り。ぶっとい柱になってくれそうだ。
写真=小山真司