実戦では本塁打を放つなど打撃でもしっかり振れることを証明した島田。もしかしたら開幕スタメンをつかむかもしれない
金本監督が就任3年目で初めて巡り会ったタイプの選手のタイプが、ドラフト4位ルーキーの
島田海吏だ。俊足の外野手で左打者。指揮官はその伸びシロに注目する。
「非常に面白いね。体も強いし可能性を感じる。下半身に筋力がついてくれば、もっとバットも振れるようになる」
ドラフト4位の下位指名とはいえ、その言葉をまともに受けとれば、開幕一軍入りのチャンスも夢物語ではない。
最大の武器は50メートル5秒75の快足ぶり。島田は2003、05年リーグ優勝に貢献した
赤星憲広以来の背番号「53」を授かったのも大きな期待の表れだ。
初の対外試合になった2月11日の
DeNA戦(宜野座)に「一番・中堅」で先発出場すると、左前打を放ち、セーフティーバントも積極的に試みた。
また、本人が「打球の落下地点に入る速さには自信がある」と胸を張る外野守備もセールスポイントの1つだ。
ただ、実戦を重ねていくうちに、島田は「まだ速球についていけない」ともらすようにもなった。
俊足の島田に打力が加わってくれば高山、中谷らと外野の一角を狙う、他球団にとってやっかいな存在になる。
「1球でコンタクトする力をつけていきたいです」
今後、島田のポテンシャルがキャンプ、オープン戦でどこまで上がってくるか。2月21日のKIAとの練習試合(宜野座)では2ランを放った。「不安と期待が入り交じっている。高いレベルの投手を打てるようにしたい」と貪欲に開幕スタメンを狙っている。