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西武・山田遥楓 “元気”を前面に猛アピールした高卒4年目内野手/生き残りにかける

 

念願の一軍デビューを狙う山田


 キャンプ中、連日、存在感を示し続けたのが山田遥楓だった。「自分のウリは、“元気”です!」と断言するとおり、練習や試合で仲間を励ます大きな声が魅力だが、初のA班キャンプでも臆することなく終始声を出し続けて猛アピール。時には、その掛け声がスタンドの観客の笑いを誘い、練習が一層活気づくこともしばしばあった。

「声は、いつでも出せるので」と本人はサラリと言うが、それがどれほど難しいことなのかを周囲は熟知。「あれだけの声量で、たとえ自分がエラーをした後でも声を出し続けられるなんて、簡単にできることじゃない」とコーチ陣、チームメートの誰もが認めている。

 もちろん、声だけではない。昨年までのプロ3年間で着々と鍛え上げてきたフィジカルの強さ、打撃の成長ぶりも存分に発揮した。特に守備面では早出、全体練習後の個別練習などで、積極的に辻発彦監督直々の内野特守を受け、技術的なアドバイスを請うた。そうした姿に、指揮官も「このキャンプは遥楓にとって大きなものになると思う。それを生かすも殺すも自分次第」と今後の成長に大きな期待を寄せる。

 昨年6月30日から7月3日の4日間、念願の一軍メンバー入りを果たしたが、出場機会は巡ってこなかった。

「次こそ、絶対に一軍の試合に出たい」

 その思いを糧に、ここまで鍛錬を積み重ねてきた。

 左ワキ腹痛もあり、3月6日からB班の練習に合流したが、チャンスはまだある。待望の一軍デビューへ向け、牙を磨き続ける。

写真=大泉謙也
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