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西武・山川穂高 四番に座り続け本塁打王へ/目指せ初タイトル

 

3月31日の日本ハム戦(札幌ドーム)、9回に1号3ランを放った山川


 10年ぶりの優勝を目指す2018年シーズンに、人一倍強い覚悟と信念を持って挑むのが山川穂高だ。昨季78試合に出場し、23本塁打を記録。最終盤には四番を任されたが、いよいよ今季はシーズン通しての四番として出続けることを目指す。

 自信はもちろんある。キャンプでも第1クールからフリー打撃でサク越えを連発し、スタンドの観客を沸かせた。しかし、対外試合、オープン戦では予想以上に苦しんだ。ほとんどの試合で、四番で起用されたが、オープン戦は16試合出場で打率.136、2本塁打と低迷。「自分のフォームに対して、納得いかないところが何個かあった。構え、足の上げ方、間合いのところで気に入らなくて……」。

 残り5試合までは、考え込む時間も長かったという。だが、開幕まで10日を切った時点でシーズンモードに切り替えた。「ここからは、自分の調子が良い、悪いという言い訳はできない。結果ももちろん大事ですが、それよりもシーズン中同様、試合の流れや、何をすべきか、投手との勝負を考えることに専念する中で改善していきたい」と言い、シーズンを見据えた。

 そして、迎えた3月30日、日本ハムとの開幕戦(札幌ドーム)。山川の名前は打線の中心、四番に記された。この日、3回に適時打、翌日の第2戦では9回に1号3ランを放った。

「僕の中で四番はずっと打ち続けたい場所。やっぱり四番は打っても、打たなくても目立つ。そういう場所にいることが僕にとって大事なことです」

 四番に立つ責任感も十分に感じている。だが、その重圧を吹き飛ばす精神面の強さも手に入れた。自らのアイデンティティーである、ホームランにもこだわりはある。昨季の本塁打率はタイトルを獲得したデスパイネの13.66を上回る10.52。100打数以上では、堂々の12球団No.1でもあった。背番号33が四番に定着できれば、ホームランキングの称号が自ずと手に入るのは間違いないだろう。

写真=BBM
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