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ロッテ・福浦和也 打っておごらず。生え抜き3人目の快挙へ/生え抜きの意地

 

通算2000安打へ着々と歩みを進める福浦


 四半世紀。福浦和也は25年目のシーズンを迎えた。通算2000安打へあと38本に迫った開幕戦は「七番・DH」で2013年以来5年ぶりにスタメン出場すると、4試合連続安打。4戦目だった4月3日のオリックス戦(京セラドーム)では0対1の7回一死一塁、金子千尋から右前打。残りを「34」と減らすとともに、打線にこの回4得点のきっかけを与え、42歳の存在感を示した。

「勝ってよかった。それだけですね。チームの雰囲気に自分も乗せられている部分はあります」

 打っておごらず、この試合も5回一死二塁の2打席目で凡打したことを悔いる言葉が先に出た。自分のことだけではない。今季は打撃コーチ兼任を託され、チームに対する仕事は増えた。個人記録の偉業に対し、口は重く、「1本でも多く、チームの勝利につながるヒットを打てれば最高」と責任も一層感じるシーズンである。

 今季、石垣島キャンプでは2月11日の紅白戦で右足を負傷。一軍復帰したのは3月13日のオープン戦(対オリックス、ZOZOマリン)だったが、1歳上の井口資仁監督は「福浦にはDHか代打で毎日、行ってもらうと伝えてある」とバックアップ態勢を整えている。周囲の気配りへの感謝も今季の充実につながっている。

「38」安打以上をマークしたーズンは、昨季までの5年間を振り返ってみても47安打した15年のみだが、今季は違う。生え抜きでは球団3人目の快挙へ、カウントダウンは着実に進んでいる。

写真=高塩 隆
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