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ロッテ・荻野貴司 食生活改善でケガの連鎖から脱出。さらに加速する斬り込み隊長/スタートダッシュに成功

 

リードオフマンとしてロッテ打線をけん引する荻野貴


 打って走ってホームにかえる。開幕から「一番・中堅」でスタメン出場を続ける荻野貴司が文字どおり“斬り込み隊長”の役割を果たし、チームの好発進に大きく貢献している。

 開幕から高打率をキープし、4月19日時点でリーグ2位の6盗塁と、同じくトップタイの15得点が光る。本人も「今までは開幕にいなかったり、すぐ二軍落ちしたりだった。今年はいいスタートだと思う」とある程度は納得している。

 特に手応えを感じているのは、「走りたいときに走れていること」だという。盗塁死がないこともそうだし、データには表れない積極的な進塁もそうだ。井口資仁監督はオープン戦期間中、全員に「グリーンライト」で盗塁への意識を高め、積極的な走塁死をむしろ歓迎した。そんな“走るマリーンズ”の象徴が荻野貴。リードオフマンの背中を追うように、多くの選手が次の塁を目指している。

 荻野貴自身は盗塁王の有力候補と言われ続けながら、常にケガとも戦い、ブレークし切れずにきた。それが8年目の昨季、自身2度目の100試合以上に出場した。

 一部ではグルテンフリーの食生活が要因ともささやかれたが、「そこまで大げさなものではない」とやんわり否定する。それでも、大好きだった菓子パンや麺類を減らして食生活の改善に努めたのは事実。ケアにもさらに力を入れているという。「足はまだ速くなれると信じている」。向上心に満ちる32歳が先陣を切り、ロッテ旋風を巻き起こす。

写真=BBM
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