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日本ハム・玉井大翔 “日本最北端出身右腕”が描く夢/地元愛を胸に

 

道産子の星として、さらなる飛躍を目指す玉井


 故郷は北海道・佐呂間町。現役では日本最北端出身のプロ野球選手になる。旭川実高、東農大北海道オホーツクと大学まで北海道で野球を続け、社会人の新日鐵住金かずさマジックへ。2017年のドラフト8位で地元球団の日本ハムから指名を受けた。ドラフト直後は「ずっと好きだったチーム。指名されてうれしいです」と笑顔で語った。

 小学6年生だった04年、日本ハムは東京から北海道へ本拠地を移した。野球少年だった玉井にとって一気にプロ野球を身近に感じられる転機となった。夢が現実の目標に変わり、手が届いた。門戸を開けてくれたのも日本ハム。「今までお世話になった方に投げている姿を見せたい」と北海道を本拠地として戦える喜びが常にある。

 昨季はプロ初勝利もマークした。6月2日の阪神戦(甲子園)。1点ビハインドの展開で中継ぎでマウンドに上がって無失点に抑えると、その直後に味方打線が逆転。聖地で初勝利が舞い込んだ。高校時代は甲子園に出場したが、チームでは3番手投手。出番なく負け去った過去の思い出は、最高の思い出に塗り替えられた。

 18年は北海道と命名されて150年目、さらにチームの北海道移転15年目の節目のシーズンでもある。「僕が活躍すれば、北海道の子どもたちの夢も広がる」と地元選手としての使命も感じている。キレのあるボールは先発としても中継ぎとしても期待が高い。道産子右腕のさらなる躍進を北の大地が待っている。

写真=BBM
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