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楽天・銀次内野手 一時は八番まで降格。スタメン落ちも受け入れて/ここから巻き返す

 

打撃の調子は上向きつつある


ようやく兆しが見えてきた。オープン戦から打撃不振が続いていた銀次は、4月終了時点で打率.232だった。本来の姿にはまだ遠いが、最悪の状態からは脱してきた。オープン戦は規定打席に到達した35 人中最下位の打率.118。開幕しても状態は上がらず、昨季全試合に出場した主軸が、4月までに2試合を欠場し、途中出場も2試合と苦しい戦いが続いていた。

 きっかけは、4月25 日のロッテ戦(楽天生命パーク)だった。チームは延長の末に敗れたが、先制の中前2点適時打を含む4安打の大暴れ。中前が3本に左前が1本と、広角に打ち返す“らしさ”が戻ってきた。「(前カードの)オリックス戦よりは良かったと思います。もうちょっと。これを続けないと意味がないので」と手応えを口にした。

 苦しみから逃げなかった。スタメンを外されても、下を向かずバットを振った。「結果の世界なので、結果が出ていないと出られない。悔しい思いはありましたけど、しっかり受け入れて練習しています」。右足のステップ幅を狭くするなど、黙々と修正に取り組みながら徐々に状態を上げてきた。

 梨田監督も「1割台にいるバッターじゃない。どこかで、結果を欲しがってるところがあったかもしれない。(4安打が)今後につながってくれたら」と期待を寄せている。一時は八番まで落とした打順も、25日以降はクリーンアップに定着。息を吹き返した安打製造機が、打線全体が不振に苦しむチームを押し上げていく。

写真=井沢雄一郎
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