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DeNA・ロペス 本塁打&打点2冠の頼りになる存在/序盤戦MVP

 

5月24日の中日戦(横浜)では3回に同点2ランを放ちチームを勢いづけた


 希少度の高い“連弾”だった。苦笑いを浮かべながら、ダイヤモンドを一周したのはロペスだ。「キャリアで初めてだよ」と振り返ったのが5月6日の巨人戦(横浜)。2点を先制した初回無死一塁、まずは野上亮磨の5球目を左翼ポール際へ運び去った。

 一度は本塁打と判定されたが、リプレイ検証を経てファウルに。すぐに気持ちを切り替えられるのはさすがで、続く6球目のフォークを拾った。「ベンチで準備する時間があった。(直球の)次は変化球だと思った」と読みも利かせ、左中間席へ文句なしの9号2ラン。打ち直し、しかも2球連続のフェンスオーバーは格好良く「うまくスピンをかけられて、いいスイングができました」と満足顔だった。

 来日6年目、ベイスターズ在籍4シーズン目を迎える。昨年は打率.301、30本塁打、105打点。最多安打と打点王のタイトルも受賞した。今年11月で35歳。衰えとはまったくの無縁で、開幕からハイペースで打ちまくっている。ここまで全41試合に出場し打率.333はセ・リーグ5位、15本塁打と38打点はともに1位(24日現在)と充実一途だ。

 16日の阪神戦(甲子園)で今季初めて四番から三番に変わっても「どの打順でも自分のやるべき仕事は変わらない」と戦術理解も十分。野球を離れるとエスコバーや新加入のソトを食事に誘うなど、兄貴分的役割も果たしている。「横浜で優勝したい」と夢の実現を心に誓う「チャモさん」。どこまでも頼りになる存在だ。
写真=大泉謙也
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