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広島・鈴木誠也 直近2年の実績は十分。本領発揮はこれからだ/交流戦のキーマン

 

調子が上向いてきた鈴木誠也


カープの交流戦で思い出されるのが、鈴木誠也の活躍だ。2年前、オリックス相手に2試合連続サヨナラ本塁打の離れ業。緒方監督から評された「神ってる」は、優勝したチームと鈴木を象徴する言葉となり、流行語大賞を受賞した。四番を主に務めるであろう今季も交流戦のカギを握る存在だ。

 パ・リーグとの対戦をかつて「年に1回なので、リフレッシュという意味でも楽しみ」と語った。2年前は打率.381、4本塁打、 13打点と「チーム3冠」の奮闘で、カープの鬼門だった交流戦の7年ぶり勝ち越しに貢献。昨年の同期間は打率. 243と苦しんだが、6本塁打はチーム最多だった。

 今季はまだ本調子でない。昨年8月に手術した右足首骨折から復活したが、開幕直後に下半身の張りで離脱。4月下旬に戦列に戻ってからも、打率はおおむね2割台半ばを推移してきた。「しっくり来ていない。打席数も少ないし、まだ4月みたいな感じ。ほかの人よりずれている」と首をひねる。

 東出打撃コーチも「いろんな投手の球を見て、調子を上げていくタイプだから。間が空いていても大丈夫な(田中)広輔とは逆」と今季の打席数の不足を指摘。一方で「スイングが速い。去年より打撃のレベルが上がっている」とも証言する。

 復帰から1カ月が経過し、今季の打席数も増えてきて、だんだんと若き主砲が上昇気流を描くはず。パの力強い投手を、豪快なスイングで打ち砕く姿を、ファンは期待している。

写真=BBM
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