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DeNA・ソト 5月の勢いを持続して打ちまくりたい/交流戦のキーマン

 

徐々に相手に研究され始め厳しいコースを突かれる場面も目立つが、交流戦で再び打撃を加速させたい


 うれしい誤算と言っても過言ではない。開幕前日の故障で出遅れていた新外国人のネフタリ・ソトが5月6日の一軍初昇格から結果を残している。NPBデビューからの4試合連続マルチ安打は、球団の外国人選手では1988年パチョレック以来30年ぶり。さらに5月20日の巨人戦(東京ドーム)まで出場11試合で実に9度の複数安打をマークし、いきなり5月の月間MVP候補にも名を連ねた。

 開幕から乗り切れなかった打線もソトの猛打で活気づいている。二番で起用するラミレス監督は、無死二塁でも無理な右打ちをしなくていいと助言。交流戦に入ってからはケガで欠場のロペスに代わりクリーンアップにも座る。来日1年目のプエルトリコ人は確実性の高い打撃にパンチ力も秘め、思う存分にパフォーマンスを発揮している。

 メジャーで目立った実績のないソトは元々一塁ロペス、三塁宮崎敏郎に問題が発生した際のバックアップ要員として獲得された。一軍外国人枠には入らない想定だったが、キャンプでの真摯な取り組みやオープン戦の成績が評価されて開幕メンバー入りした。

 不運にも開幕前日の練習でふくらはぎを痛めて離脱。一軍昇格時には指揮官から「結果を出さなければ他の選手を使う」と伝えられたそうだが「それで大丈夫です」ときっぱり答え、救世主的な活躍を続けている。

 内野手ながら右翼で定位置をつかみ、さらに緊急時には「第3捕手」を担うことも想定されている。指名打者制のある交流戦を控え、新たな強力打者の台頭が看板の打線をさらにパワーアップさせる。
写真=大賀章好
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